使い方の例制作・開発

仕様書・見積書の承認と、版の管理 — 新しい版を承認で有効にし、前の版を外す

公開 2026年10月6日

要点

  • 新しい版は「無効」のまま登録して承認の対象ドキュメントに付けるので、承認されるまで、クライアントが見る資料は合意済みの前の版のままです。
  • 承認されると新しい版が自動で「有効」になりますが、前の版は自動では外れないので、一覧の「無効にする」で外します。
  • ClientCourt の共有ページと「AIに聞く」は「有効」な版だけを根拠にするので、前の版を外せば、どれが最新かで迷う場面がなくなります。

受発注システムの開発で、基本仕様書とお見積書の v1 には先月合意した。その後の定例で CSV 出力を足すことが決まり、仕様書と見積書を v2 に改めた。メールで v2 を送ると、クライアントの手元には v1 と v2 が並び、社内の誰かが古いほうを見て答えてしまうこともあります。

この記事では、改版した仕様書と見積書を承認で正式版にし、前の版を外すまでを ClientCourt で組む手順を順に追います。要点は、有効な版を常に1つにしておくことです。

この場面で作るもの

対応事項種別対応側公開範囲期限対象ドキュメント
基本仕様書 v2 のご承認承認クライアント待ち共有10月14日基本仕様書 v2
お見積書 v2 のご承認承認クライアント待ち共有10月14日お見積書 v2

v1 も同じ形の承認で合意したもので、ドキュメントの一覧には合意日と承認番号が残っています。

1. 新しい版を、無効のまま登録する

案件の左のメニューの ドキュメント を開き、v2 を1版ずつ登録します。置き場があれば URL で登録、PDF の見積書なら ファイルをアップロード です。仕様書は 種類 を 仕様・手順書 に、見積書は 見積書 にします。アップロードした見積書は共有ページから直接ダウンロードされるので、置き場の共有設定を確かめる手間がいりません。URL で登録する場合は、クライアントがリンク先を開けるよう、置き場の共有設定を先に済ませておきます。

登録と同時に有効にする のチェックは外します。v2 が承認されるまでは、共有ページに出るのも、AI が根拠にするのも、合意済みの v1 のままです。検討中の版が正式版のように見えることがありません(資料を追加する)。

「ドキュメント一覧」。「基本仕様書 v1」と「お見積書 v1」は「有効」で、「合意」の列に日付と「(#1)」「(#2)」。新しく登録した「基本仕様書 v2」と「お見積書 v2」は「無効」で、「合意」の列は「—」。

2. 承認の対応事項に、新しい版を付ける

対応事項を追加 で タイトル に「お見積書 v2 のご承認」と入れ、種別 を 承認、公開範囲 を 共有、対応側 を クライアント待ち、期限 を10月14日にします。対象ドキュメント(任意) で「お見積書 v2(無効)」を選びます。説明 には、何が変わったのかを1行で書いておきます。

仕様書と見積書は別の1件にします。仕様は了承でも金額は社内で再検討、という返事はよくあり、1件にまとめると片方だけを先に進められません(対応事項を追加する)。

「対応事項を追加」の画面。「タイトル」に「お見積書 v2 のご承認」、「種別」は「承認」、「公開範囲」は「共有」、「対象ドキュメント(任意)」に「お見積書 v2(無効)」、その下に「承認されると、このドキュメントが自動的に有効になります。」、「対応側」は「クライアント待ち」、「期限」は2026年10月14日。

3. クライアントは、承認する版を開いて確かめる

承認 は、共有URLの 権限 が 承認可 の方だけが操作できます。決裁される方には 承認可 の URL を渡しておきます。

クライアントが共有ページで事項を開くと、承認対象のドキュメント に v2 のリンクが出ます。まだ 無効 の版でも、ここからは開けます。中身を確かめて 承認する か 差し戻す を押します(お願いを確認して回答する)。

共有ページの「お見積書 v2 のご承認」。「承認対象のドキュメント」に「お見積書 v2」のリンクと「ご承認いただくと、この資料が最新の正式版として記録されます。」、その下に「コメント(任意)」の欄と「承認する」「差し戻す」のボタンがある。

開かれたのに返事がない事項は、ダッシュボードの 既読・未回答 に並びます。行を開いて 催促メールを送る から、AI が下書きした文面で催促できます。

4. 承認された版が有効になる

承認されると、対象の v2 が自動で 有効 になり、合意 の列に合意日と承認番号が残ります。

ただし、前の版は自動では無効になりません。v1 と v2 がどちらも 有効 になり、一覧の上に「同じ種別に有効なドキュメントが複数あります」と出ます。併存させたい資料もあるので、外すかどうかは人が決める作りです(有効と無効を使い分ける)。

「ドキュメント一覧」の上に「同じ種別に有効なドキュメントが複数あります」の注意が出て、「仕様・手順書: 有効 2 件」「見積書: 有効 2 件」と並んでいる。下の一覧では v1 と v2 がどれも「有効」。

5. 前の版を無効にする

v1 の行の 無効にする を押します。無効は削除ではありません。v1 は自社の画面に残り、合意 の列の日付と承認番号もそのままです。「先月は v1 で合意し、今月 v2 で合意し直した」が、一覧を見ればそのまま読めます。

無効 の版は オーナー が削除することもできますが、削除すると一覧から合意の記録ごと消えます。前の版は消さずに 無効 のまま置いておけば、いつ何に合意したかを後からたどれます。

「ドキュメント一覧」。「お見積書 v2」と「基本仕様書 v2」が「有効」で、「合意」の列にそれぞれ日付と「(#3)」「(#4)」。「基本仕様書 v1」と「お見積書 v1」は「無効」になり、「合意」の列には「(#1)」「(#2)」が残っている。

6. クライアントと AI が見るのは、有効な版だけ

共有ページの ドキュメント には 有効 な資料だけが並ぶので、クライアントの画面からは v1 が消えます。共有ページの AIに聞く も 有効 な資料だけを根拠にするので、「資料の最新版はどれですか?」と聞かれても、答えの根拠に入るのは v2 だけです(共有ページでAIに聞く)。

自社の AIチャット は 無効 の資料も根拠にし、「未共有」と印を付けて答えます。前の版との違いを社内で確かめるときに使えます。

共有ページの「ドキュメント」。「共有ドキュメント」に「仕様・手順書」の「基本仕様書 v2」と「見積書」の「お見積書 v2」だけが並んでいる。

版が増えても残るもの

どの版で、いつ、何番の承認で合意したかは、ドキュメントの一覧の 合意 の列が持っています。正式版は常に 有効 の1つで、前の版は 無効 として記録に残ります。

改版のたびに「最新はどれか」を説明するメールを書く必要はなくなります。残るのは、変わった点を説明して承認をもらう仕事です。