制作・開発
「ご確認お願いします」が返ってこない。制作会社の検収待ちを短くする
要点
- 検収が遅れるのは相手が怠けているからではなく、「何を・いつまでに・どこを見て確認すればいいか」が依頼側の頭の中にしかないからです。
- 確認依頼を「相手の対応待ち」として1行にし、見たのか・見て止まっているのかが分かるだけで、催促は「まだですか」から「ここで止まっていますね」に変わります。
- ClientCourt では確認依頼が共有ページに対応待ちとして並び、既読・未回答と最終閲覧で止まっている場所が分かり、承認は合意として日付つきで残ります。
作るほうの手はもう止まっていて、あとは見ていただければ終わる。そこまで来たところで「ご確認お願いします」を送り、返事が来ないまま数日が過ぎる。催促のメールを書くたびに、どの画面のどこをお願いしていたのかを自分で読み直す。修正の往復が1回入るたび、また同じ待ちが始まります。
制作や開発の案件で最後に残るのは、たいてい手を動かす作業ではなく、この待ち時間のほうです。
止まっているのは作業ではなく、請求です
検収待ちの案件は、社内からは「終わったもの」に見えます。実際には終わっていないので、担当者の頭の片隅に残り続け、次の案件と並行して思い出す対象になります。
費用は2つの形で出ます。催促そのものにかかる時間と、締めをまたいだ分だけ請求が後ろへずれることです。たとえば月末締めの案件で検収の返事を10日待つと、その請求は翌月分に回ります。作業はとうに終わっているのに、入金だけが1か月分遅れるということが起こります。
相手が後回しにしているわけではありません
返ってこない理由は、たいていやる気ではありません。「何を・いつまでに・どこを見て確認すればいいか」が、依頼した側の頭の中にしか無いことです。
こちらは全体が見えているので、「ご確認お願いします」の一文で足りると感じます。受け取った側から見ると、確認する対象(どの画面のどの版か)、見る範囲(文言までか、動作までか)、返す期限、誰が返事をすればよいのかが、どれも書かれていません。
判断の材料が足りない依頼は、その場で片付けられないので「時間をとってまとめて見る」に送られます。
依頼を相手の対応待ちの1行にする
必要なのは丁寧な催促文ではなく、確認の依頼が1件1行として相手の側に並んでいることです。対象と期限が行の上にあり、返事の済んでいないものだけが残る。それだけで、確認は「あとでまとめて見るもの」から「1件ずつ片付けるもの」に変わります。
こちら側も変わります。どこで止まっているかが見えると、催促は「まだですか」から「ここで止まっていますね」になります。急かす連絡ではなく、止まっている1件を指す連絡になります。進捗確認そのものを減らす話は「今どうなっていますか」への対応を減らすに、決まったことを会話から出す話は「決まったはずのこと」が会話に流れていくに書いています。
確認依頼が相手の一覧に並びます
ClientCourt では、確認のお願いを 承認 または 最終確認・検収 の対応事項として登録します。クライアントはアカウントを作らず、お渡ししたURLで共有ページを開きます。対応中 のタブの「〈お名前〉様へのお願い」に、種別と期限の付いた行として並びます。相手は行を開いて、コメントを添えて 承認する か 差し戻す を選びます(お願いを確認して回答する)。

見ていないのか、見て止まっているのか
ダッシュボードの 既読・未回答 には、共有ページは開かれているのに回答がない事項が並びます。案件の 共有設定 の 最終閲覧 には、その方が最後に共有ページを開いた日時が出ます。まだ開かれていないのか、開いたうえで止まっているのかで、メールを重ねるか、電話に切り替えるかを選べます。

承認 と 最終確認・検収 は契約上の記録になり得るため、共有URLの 権限 が 承認可 の方だけが操作できます(PINが必須です)。事項に 対象ドキュメント を指定しておくと、承認された時点でそのドキュメントが 有効 になり、合意 の列に合意日と承認番号が残ります(有効と無効を使い分ける)。
いつ・どの版で・どなたが検収したのかが、別に書き起こさなくても残るということです。検収待ちの時間がゼロになるわけではありません。